ニッパー君と風呂敷。 |
しかも陶器製で、記憶の形より滑らかになっているような気がします。
本当はニッパー君が耳を傾けているラッパ型蓄音器の模型も一緒に欲しいのですが、残念ながらまだ目にしたことはありません。
陶器では加工が難しいのか、それともそこまでする必要がないのか、分かりませんが、どうせなら対で作って貰いたいものです。
最初に買って貰ったステレオがビクターの製品で、それがニッパー君との最初の出会いでした。
家の近くの電気屋さんはビクターの特約店でもあったのか、気が付くといくつかのニッパー君が並んでいました。
でも、定かでないのですが、70年代に入ってからニッパー君がいわゆるソフビ製になったことがあり、ガッカリしたのです。
ま、特別にコレクターではないので、大切にもしなかったのでいつしか忘れてしまったのですが、・・・
でも、蓄音器で遊んでいると、ニッパー君が時々顔を見せてくれるのです。
それは鉄針のケースであったり、レコードブラシであったりと、音響製品関連グッズなのですが、
思いがけない物に当たる事もあるのです。
ニッパー君の風呂敷です。
たった一つだけHMVのマークが付いています。
ヴィトンなどブランド品がトレードマークを全面に配置するデザイン感覚ではないところが、日本らしさを感じます。
1960年の第十一回放送教育研究会全国大会の協賛グッズとして日本ビクター株式会社が三越で誂えた物だと分かりました。
正絹にプリントですが、半世紀経ってもまだまだしっかりと現役の風情です。
1960年はまだかろうじてSP盤が制作されていて、レコード屋さんにはしっかりとSP盤の棚があったとラジオの先輩は言います。
特に踊り関係で、練習や発表会に蓄音器は必須の物で、LP・EPなどのステレオとは別な世界が出来ていたそうです。
それだけのことなのですが、風呂敷というのが、・・・何とも楽しくなってしまいます。
今度のSP盤鑑賞会には、この風呂敷にSP盤を包んで、・・・
少しは粋になるでしょうか、・・・